長期修繕計画 (インフラ長寿命化基本計画)
国が、平成25年6月に閣議決定した日本再興戦略に基づいたインフラ長寿命化基本計画が示すように、道路、水道だけではなく主要な建物については、建物の安全性の向上と効率的な維持管理が求められています。
①建物の安全性向上のポイントとして
※旧基準からの遡及や社会的要求に対する改善
・耐震補強、防災設備(誘導灯、非常放送の更新)の遡及など、各種法改正に伴って安全性を担保するため更進が必要です
・建物おけるの球温暖化対策として太陽光発電の義務化、省エネ法に基づいた対策(高性能空調機、窓や外壁の高断熱)
・ゲリラ豪雨対策として緑地帯や雨水貯留槽の設置
・下水道の処理負担の軽減義務として各種処理槽(pH、グリース)の設置
②効率的な建物の維持管理
・点検、診断:定期的な点検を実施
・修繕、更進:点検診断をもとに優先的に修繕や更進を行う
・修繕計画 :修繕にコストが掛かるものに関しては中期、長期に分けて修繕計画をたてて行う
表のも記載したように、建物も20年過ぎてくると、修繕箇所も増え30年になるとコストは新築時のコストと同じになると言われています。その為、建て替えを視野に入れた長期修繕計画が必要になります
では、設計事務所が入るメリットは?
①既存の更新ではなく、長期的な維持管理を目的とした提案
②竣工時のスペックではなく、安全向上を目指した提案
③工事だけではなく、構造、法規、防災など総合的に検討した提案
④施工業者の意見に縛られず、コストの検討が出来て、かつ工事の透明性を担保できます
最後に、建物をつくることは、私たちの喜びですが一方、゛建てるまでのお付き合い、建ててからのお付き合い”という言葉があります。こんな時代だからこそ、建物を長く愛して頂くのも大事な考えだと思っております。